猛禽プランクトン

北の外れのイカ臭い町でボヤボヤと呟く日常

ウミネコという名の天敵

私は昔からウミネコにフンをよくかけられる。

ウミネコをご存知だろうか?白くて目の縁とくちばしの先になにやら赤い模様の入った鳥である。奴らは実に的確かつ巧妙にフンを落としてくる。

 

私が心が汚れていない中学生の時だ。

学校の帰りに友達数名といつものゴミ収集場所でだべっていた時だ。なぜゴミ収集場所なんかでだべっていたのかはわからないがそこが1番落ち着いていたのだろう、自分によくお似合いな場所だったに違いない。

そんな時、雨が降ってきた。「あれ、雨だ」と言うが周りは降ってないよと言う。

でも確かに頭に水が…と言いかけた時、友人が叫んだ。

「鳥のフンかけられてるよ!でっかいやつ!」

ご丁寧にフンの大きさまで教えてくれるあたり相当大きなものだったのだろう。

うろたえる私に友人達は

「あのウミネコがかけたよ!すごいよ!ツムジのど真ん中!」

「早く頭洗わないと!染み込むよ!」

「もう染み込みかけてる!」

と実況中継してくる。これは大変だ。

そして私は一目散に公園の水道で入念に頭皮を洗い、事なきを得たのだった。

この時の「染み込むよ!」という言葉が今でも頭に焼き付いている。

 

それからもウミネコは忘れた頃に現れては爆弾を投下していった。

ある日は自転車で走行中に、ある日は家を出た瞬間に。ふう、と駅のベンチに座るときに手をついた手すりに先回って付けておく離れ業まで披露した。いや気付けよ自分。

 

おそらくこれから先も奴らは巧妙な技で仕掛けてくるに違いない。皆さんも気をつけていただきたい。あやつらは鳥の皮を被ったスナイパーなのだから。

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